長寿柿とは

長寿柿とは、和歌山県の紀の川市林ヶ峰周辺で作られたあんぽ柿のことを言います。

奈良県から和歌山県を通って紀伊水道へ流れる紀の川周辺は昔から柿の生産が盛んで中でも林ヶ峰周辺の地域では100歳以上長生きのお年寄りが多く「長寿の郷」と呼ばれていました。

その長寿の郷で作られたあんぽ柿を『長寿柿』と呼ばれるようになったとのこと。

あんぽ柿と干し柿

あんぽ柿
干し柿
あんぽ柿の栄養価
長寿柿とあんぽ柿
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あんぽ柿

あんぽ柿とは、福島県伊達市の五十沢(いさざわ)という地域が発祥の、干し柿の一種になります。

あんぽ柿の特徴は、柿を干した状態で硫黄で燻蒸し、そのあとに自然乾燥させて作られます。

硫黄燻蒸と聞くと硫黄の残留が気になりますが、硫黄は乾燥中に揮発して残らないそうです。

この硫黄燻蒸によって、ポリフェノールの酸化が抑えられるので、実が黒くならずにオレンジ色のまま保たれます中はゼリーのように水分を多く含んでしっとりとしています。食べると甘味が口いっぱいに広がり、まさしくスイーツといった感じです。

干し柿

干し柿は、柿を剥いて、そのまま日光や風通しの良い場所で自然乾燥させたものを言います。乾燥させることで柿の水分が蒸発し、甘味が凝縮されるようになります。表面に白い粉が付いていますが、これはブドウ糖の結晶で甘みと美味しさの象徴といえます。
あんぽ柿より水分が少なくしっかりとした食感をもちます。乾燥により日持ちがよくなり長期保存に適しています。

あんぽ柿の栄養価

あんぽ柿に含まれる栄養価を紹介します。

①食物繊維
あんぽ柿には、ごぼうの約2.5倍もの食物繊維が含まれており、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きをします。
また、老廃物や有害物質を吸着してを排出する働きがあります。

②ビタミンA
ビタミンＡは、目や皮膚の粘膜を正常に保つために必要な栄養素で、体内に侵入した病原体に対抗するリンパ球など白血球細胞の発生や分化に欠　かせないため、抗感染症ビタミンと呼ばれています。

③β-カロテン
βカロテンは強力な抗酸化作用を持つ栄養素です。体内で必要に応じてビタミンAとして働くこともあります。
抗酸化作用とは、体内で発生した活性酸素を除去する働きのことで、βカロテンは活性酸素を原因とするあらゆる病気の予防に効果が期待されています。

④タンニン
タンニンとは植物の葉などに含まれるポリフェノールの総称で、細菌やウイルスなどを殺菌、解毒する作用があるといわれています。
そのため、食中毒の予防、風邪やインフルエンザの予防にも期待が持てるといわれています。
また、タンニンにはアレルギーを引き起こすヒスタミンの増加を抑える働きがるため、優れた抗アレルギー作用があるといわれています。

強力な抗酸化作用を持つβカロテンやタンニンを多く含む上質なあんぽ柿を食べている地域の方たちが、健康長寿なのは当然といえば当然なのかも知れませんね。